寺前 文雄さん(製薬会社勤務)
2021年3月PhD取得(早期取得2年)
研究テーマ:医薬品業界におけるグローバル戦略に関する研究(研究開発活動の観点から)
略歴1998年3月 私立大学大学院工学研究科博士課程前期課程修了(MSc)
2016年3月 私立大学大学院マネジメント研究科修士課程修了(MBA)
2019年4月 立命館大学大学院テクノロジー・マネジメント研究科博士課程後期課程入学
2021年3月 同博士課程後期課程修了(PhD)
研究内容
製薬企業の持続的成長に対するグローバルな市場展開とグローバルな戦略的取引の効用について、グローバル統合およびローカル適合という観点で研究しました。なぜならば、グローバル統合およびローカル適合に関する理論的な研究はかなり進んでいる一方で、実証的な研究はあまり進んでおらず、とくに製薬企業に特化した実証的な研究は多くなかったからです。また、本研究では企業レベルにとどまらず製品レベルまで掘り下げました。
進学を検討している方々へのメッセージ
研究を通して、先行研究のレビューなどによる課題の特定、仮説や命題の導出、データの分析と結果の考察、学問や理論への昇華といった過程を学ぶことができると思います。 私は、いわゆる社会人大学院生でしたが、週末にも講義が用意されていたこともあり、平日の業務に影響することなく、必要な単位を取得することができました。また、学術論文の執筆や査読対応、国際学会での研究報告といった経験ができました。
児玉研究室で博士号を取得した感想
児玉研究室では、ヘルスケア分野におけるイノベーションマネジメントに関する研究、デジタルトランスフォーメーションに関連する研究、モデリングに関する研究など幅広い研究テーマを取り扱っていることから、ゼミを通して色々な情報に触れることができました。また、他の大学や企業とのコラボレーションを活発に行っていることから、ネットワークも広がりました。
児玉研究室を選んだ理由
私は、外資系製薬会社に約20年間勤務し、日本支社として医薬品のポートフォリオマネジメント、医薬品の臨床開発の計画・実施、医薬品の上市後の育薬(メディカルアフェアーズ)に関わってきました。その時々で、複数の地域を取り扱う国際経営の根源的な問いである多様性の取り扱いについて関心を持ちました。MBAではケーススタディを中心に経営学を学びましたが、さらに深く学びたいと考え、技術経営学を学び研究できるPhDコースを選択しました。